こんにちは、発毛技能士の塚本です。

最終更新日:2025.09.17

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私たちの髪の毛は、常に「生えては抜ける」を繰り返しています。この一定のサイクルを「ヘアサイクル(毛周期)」と呼び、健やかな髪を保つためにはとても重要な役割を担っています。

ヘアサイクルの流れ

髪の毛は一度生えると、次のようなサイクルで成長と休止を繰り返します。
1. 成長期(2〜6年)
 毛母細胞が活発に分裂し、髪が太く長く伸びる時期。頭髪の約85〜90%がこの成長期にあります。
2. 退行期(2〜3週間)
 細胞分裂が徐々に弱まり、髪の成長が止まる移行期。全体の1%ほどがこの時期にあたります。
3. 休止期(2〜3か月)
 毛根が活動を休み、古い髪が抜け落ちる準備をする期間。全体の10〜15%が該当します。休止期の後には新しい毛が生え始め、再び成長期へと移行します。

このように、ヘアサイクルは常に循環しており、1本1本の髪が異なるタイミングでサイクルを進んでいるため、一度に大量の髪が抜け落ちることは通常ありません。

ヘアサイクルが乱れる原因

ところが、何らかの要因でヘアサイクルが乱れると、髪が十分に成長しないまま抜けてしまったり、次の髪がなかなか生えてこなかったりすることがあります。その主な原因は以下の通りです。

1. ホルモンバランスの変化

男性ホルモン(特にジヒドロテストステロン:DHT)の影響で毛周期が短縮されると、髪が細く短いまま抜け落ちる「男性型脱毛症(AGA)」につながります。女性でも更年期や産後など、ホルモンの変動によってヘアサイクルの乱れが起こります。

2. 栄養不足

髪はケラチンというたんぱく質でできています。たんぱく質、亜鉛、鉄分、ビタミン類が不足すると、毛母細胞の働きが低下し、成長期が短縮されます。極端なダイエットや偏食は特に注意が必要です。

3. ストレス

強い精神的ストレスは、自律神経やホルモンのバランスを乱し、血流も悪化させます。その結果、毛根に栄養が行き届かず、休止期が長引くことがあります。

4. 血行不良

頭皮の血流が悪いと、毛母細胞に酸素や栄養が十分に届かず、健康な髪が育ちにくくなります。肩こり、冷え、喫煙などが影響することもあります。

5. 加齢

年齢とともに毛母細胞の分裂能力は低下し、成長期の髪が減少します。その結果、髪が細くなったり、本数が少なくなったりします。

6. 疾患や薬の副作用

甲状腺疾患、自己免疫疾患、糖尿病などはヘアサイクルに影響を与えることがあります。また、一部の薬(抗がん剤、抗うつ薬など)でも一時的に脱毛が増える場合があります。

健やかなヘアサイクルのために

ヘアサイクルを整えるには、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレスの軽減が基本です。頭皮マッサージや血行を促すケアも有効です。もし抜け毛や薄毛が気になる場合は、早めに専門医に相談し、自分の原因に合った対策を行うことが大切です。

ヘアサイクルは、髪の健康を守る「リズム」のようなもの。日々の生活習慣や体調が大きく影響するため、心身のケアを意識していくことが、美しい髪を育てる第一歩です。

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